
バレンタインデーに女性から男性へチョコレートを贈るのは日本だけだと思います。西洋でも贈り物の交換はしますが、それは双方向の交換であって、日本のように贈る向きがひとつだけではありません。
バレンタインデーはそもそもキリスト教由来の愛の日です。
参考⇒バレンタインデーの起源
北米では、恋人はもちろん、親しい友だち、家族同士でもカードや贈り物を交換する人はします(私のようにしない人もいます)。
小学校では子どもたちが教室でバレンタイン(小さいカードのことをこう呼ぶ)を交換します。キャラクター入りの男児用、女児用のカードがたくさん店に売っています。
こんな感じの

恋人同士の場合、どちらかというと男性から女性にバラや、ジュエリー、チョコレートなどを贈ります。
そもそも甘いものを好きなのはどちらかというと女性が多いですよね?
なのに、日本では女性が男性に、かなり広範囲にチョコレートを贈ります。
不思議です。
お菓子屋さんの戦略だったことはわかるのですが、どうして「女性から」というふうにしたのかが気になるわけです。
そもそもの日本のバレンタインデーの起源はモロゾフと言われるけど私はそうではないと思います。
モロゾフとバレンタイン < チョコレートへのこだわり < こだわり に「1932年にすでにバレンタインの贈り物としてのチョコレートを販売していた」と書いてはありますが・・
1932年は昭和7年です。そして、
さらにその4年後の1936年には、英字新聞「ジャパンアドバタイザー」にバレンタインチョコレートの広告も掲載しました。
でも英字新聞ということは、対象は日本人ではありません。きっと当時日本にいた英語が母国語の人々むけの製品です。ここでは日本のバレンタインデーは関係ありません。
日本のバレンタインデー | チョコレート・ココアの歴史 | 日本チョコレート・ココア協会によると、
1958年、メリーチョコレートその日用に販売してみたが特に売れなかった。
メリーの人はヨーロッパの知人からこの風習を知ったらしいです。今はチョコレートは安いですけど、当時はきっと高かっでたでしょうね。
翌年、メリーはハート型のチョコレートを作り「女性から男性へ」というふうに宣伝。
昭和34年ですね。そして昭和30年代後半になるとだんだん他のお菓子メーカーもバレンタインデー用のチョコレートの販売に熱心になり、宣伝し、それが今に至っています。
つまり始まりは昭和30年代。この時代なら、男性から女性へというふうにはならなかったのもわかる気がします。
日本は男性優位度の高い社会ですからね。それともお菓子屋に来るのは女性が多いから、女性から男性に贈ることにしよう、と誰かが言い出したのかもしれません。
昭和40年代にはこの贈り物が「女性の心を捉えた」とあるのですが、日本人はもともと贈り物をするのが好きな国民なので、うまくのせられたのかもしれません。高度経済成長時代であったことも関係があるでしょう。
一年に一度だけ女性から告白してもよい日、なんていうところがそもそも私などはひっかかるわけですが・・。私自身はバレンタインデーに誰かにチョコレートをあげたことは一度もありません(自慢にはならない?)。
今は家族むけにチョコレート菓子を焼くこともありますが、通年で作っているので、特にバレンタインだからはりきるわけではないです。むしろバレンタインの頃は、ちまたに甘い物があふれるので、どちらかというとお菓子作りは自粛します。
明日は私のバレンタインデーの思い出を書く予定です。
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